に じ い ろ~Rainbow Days~






「あーっ!やっと帰ってきたぁ!待ちくたびれたよ!」



藤堂の言った通り、もうすっかり機嫌の治った未来が私たちに駆け寄ってきた。


…その顔を見ると、罪悪感と後悔がどっと押し寄せてくる。



さっき、あの暗闇の中で何が起こったのか。


私は多分、一生言えないんだろう。


一生、あの暗い教室の中に閉じ込めておくんだろう。




「二人とも顔真っ赤じゃん!そんなにお化け屋敷の中暑かったの?」



ううん、暑くなんてなかった。むしろ、涼しいくらいだった。



なのに…藤堂も、赤いんだ。熱いんだ…




一瞬、優越感が浮かびかけて、未来にばれないように後ろで手の甲を力いっぱいつねった。







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