に じ い ろ~Rainbow Days~
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白い天井と、ぴかぴか光る蛍光灯。
見慣れない光景にぼんやりと目を瞬かせていると、いきなり誰かに乗っかられるように抱きしめられて、思わず咳き込んだ。
「ヒカリ!ヒカリ…!よかった!」
「ここ…は…」
「保健室だよ!覚えてない?ヒカリ…倒れたんだよ」
相変わらずぼんやりとした頭をゆっくりと回らせる。
覚えてないわけ、ない。
なにもかも、鮮明に、怖いくらいに、はっきりと記憶に刻み込まれてる。
ツウ、と涙が伝った。
仰向けに横たわっている今の状態だと、涙が頬を濡らすことはなくて。
頬の代わりに枕を、透明な液体は濡らしていく。
「未来…お願いがあるの」
努めていつもと変わらない声を出す。
出せてるつもりでも、きっと、震えてるんだろうな。
「もう、友達、やめよ?」