に じ い ろ~Rainbow Days~






ゆるゆると、全身の力が抜けていくのがわかった。


もっと速く、もっと速くと思っても、差はつく一方で。


柿沢さんが一瞬ニヤリと笑っているように見えた。



うんまあ、敵うわけなかったよね。


相手は陸上部だし。本職だし。


対して私は帰宅部で、こんな風に彼女と競ってられるのも、ただの偶然というか。奇跡というか。


身の程知らず、ってやつ。


二位ってだけでも十分がんばったよね、私。








「…上原ぁぁぁぁ!!!走れぇぇぇぇッ!!!!」









< 313 / 417 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop