に じ い ろ~Rainbow Days~
冷たい、冷たい声。
この場から立ち去ろうと背中を向けていた私でも、空気が凍りつくのを感じた。
今の…亮の声…?
…そんなわけない。亮は…あんなにもあったかい人なんだから。
きっと私の、聞き間違い。
「佐伯さん。ありがとう、告白
演技、すっごい上手だね?女優でも目指してるの?」
いつもと変わらない笑顔。
いつもと変わらない口調。
なにもかも、いつもと変わらないはずなのに、そこにいるのは確かに…私の知って亮ではなかった。