に じ い ろ~Rainbow Days~
「私…ヒカリをこんな子に育てた覚え、ないのにな」
私の首へと伸びる、お母さんの細くて白い手。
その手に、力が入った。
「ぉ…かぁ…さ…ッ」
息が、できない。
「ヒカリは人殺しなんてするような子じゃなかったのに…
なんで…?
ねえ、なんで…?
私が悪いの?私が育て方を間違えたの…?」
ああ、私、死ぬんだ。
ぼんやりとした意識の中で本能的に感じ取る。
生理的な涙でぼやけた視界に映るお母さんもまた、涙を流していた。