純情♡SWEETIE
大きな蒸気船、園内を囲む水路をゆっくり回る。


「俺、里奈と付き合ってるわけじゃないから。」


祐太郎くんはそう言ってわたしに話しかけてくる。


「まあ、あいつ可愛いし、連れて歩くのは結構いいけど、

 俺好きな人いるんだよね。」


なんであたしにそんなこと言ってくるのかと思ったけど、

ちょっと興味もあって耳を傾けた。


「俺、小学校の時スイミングスク-ルに通っててさ、

そこのインストラクタ-の人好きになっちゃったんだよね。

すげ-可愛くて優しい人だったんだけど、

こともあろうか、

俺らが通ってた学校の教師と結婚してやめちゃったんだよな。

でも、なんか諦められなくて引きずってるんだ。」


なんかどっかで聞いた話だな、、、あれ?


「あの、、

 それってあたしの知り合いの和実ちゃんに似てるんだけど?」


「そ、それで憎い男は君の兄貴。」


「だって和実ちゃんて確か三十、、」


「そのくらいの年の差、愛があれば超えられるさ。」


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