戦場のレイディー

そう言った乃愛の顔は

この現実からかけはなれた

天使の様な笑顔だった。

次の日は、土曜日で学校が休み。

香里奈の携帯に電話をした。

「もしもし?」

「香里奈、私」

香里奈は昨日に比べ随分

回復したようだった。

「昨日、帰り際に三人の
クラスメイトに話しかけられてね」

栞達の事を言うと香里奈は

「その、美奈ちゃんって子は
相当きつかっただろうね」

と言っていた。

美奈は臆病で泣き虫。乃愛の様な

性格だったという。

「でも、香里奈は体も精神もキツイ
ダブルだったんだから」

香里奈は笑うと

「そうだね」

と言った。電話を切り

部屋のハンガーにかかっていた

制服を見ると、胸を締め付けられる

様な現実が見えた。
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