ブスな彼女

うるさい女を無視して教室に戻り、放課後まで
屋上で過ごした。
携帯を見ても、真央からのメールはなく、晋平のバカの着信があるだけ…。

握りしめた携帯がきしんだ音を立てる。

「何やってんだ俺……。」


馬鹿みたいに一人イラついて…すぐに返ってこない返信に女みたいに凹んで…。


「 かっこ悪…。」

深く息を吐き、壁にもたれる。
手の中の携帯が震え、慌ててメールを開く。

真央だ…。
喜びもすぐに落胆に変わる。

―――家の用事で、今日行けなくなりました。    ごめんなさい。


会えないのかよ……。
項垂れ肩を落とす…『嫌だ、少しでも会いたい』と本音を打たず『分かった』と返す俺は…ヘタレだ。




< 47 / 58 >

この作品をシェア

pagetop