絡む指 強引な誘い 背には壁 Ⅳ
「支店は洋菓子」
「へー、そうなんだ。それにしても、自分の子供が跡を継がないってどういうあれなんだろうねえ」
「若いのに古い考えしてんな」
「……まあ……」
 としか答えれられない。
 店の中に四対は堂々と入る。そりゃ、客だから当たり前なのだが。後から自動ドアを抜けようとしたところで、後ろから声をかけられた。
「香月さん」
「……あっ、伊吹さん!!」
 伊吹はもちろん私服でいた。実家からどこかに行く途中のようである。
「本当に来てくれたんですね」
「ええ! ちょうど友達も行きたいって言ってくれて」
「何してんだよ」
 四対は店舗の中に入っていたが、一度出てくる。
「ごめん、じゃあ……」
 香月は、2人にあいまいに返事をすると、そのまま四対に付いて行った。
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