狼彼氏に甘いキスを


「キス、するよ?」


 改めて聞かれ、照れる。


「熱うつるよ」

「大丈夫」


 ならいいだろう、と言わんばかりに豊岡くんは唇を重ねてきた。

「…っふ」


 甘い。

 いつもより、甘くて、情熱的。


「ッ…は、ン」


 熱のせいか、すぐに頭が朦朧とする。

 座ってるのに(ベッドの上に)足腰から力が抜ける。


「…舌絡ませて」


 腰に手を回しながら豊岡くんが囁く。

 恥ずかしいのに、その通りにしてしまう。


「ふぅ…んッ」


 涙が新たに頬つたう。

 何でかはわからないけど、勝手に流れる。

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