狼彼氏に甘いキスを


「っ…んぁ」



『好き』が詰まってるような、キス。



いつもよりも早く足から力が抜けた。


カクン、と膝が折れる。

その寸前、腰に腕が回り、支えられる。


「んぅ…っン」


遠慮なく動き回る舌に頭が朦朧としてくる。

「…夏織チャン、今のしてよ」

唇がほとんど重なった状態で囁かれる。

「え…?」

低く掠れた甘い声があたしを誘惑する。



「はやく」



抗えない。


この狼には、勝てれないの。



恐る恐る舌を絡ませる。

腰に回った腕の力が強くなった。


恥ずかしくて、すぐ離れる。


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