怪談短編集

「で、何の話だっけ?」

 駄目だ、こりゃ。

「ルークくんへ捧げる黙祷についての話じゃない」

 ったく、やる気あるのか。…あるわけないか。そもそも、提案したのがローテじゃなければルーシーは賛成しなかっただろう。

 ルークは一年前、いなくなってしまったクラスメイトだ。彼がサッカークラブに所属していた関係で、クラブのメンバーでクラスメイトのローテとマークの二人が、ルークに黙祷を捧げようと提案したのだった。

「ルークのバカ。ローテくんに心配かけて!!」

 ルーシーが、今更いう。もう、一年経つのに。

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