好きって言えよ[恋愛短編集]




こんな逆転あるんだ、なんて、

自分から告ってれば、なんて、

馬鹿みたいに後悔しても、それは後悔で終わってしまう。




私は元から別に白河くんには興味がなくて、
屋上でも待って居なかった、ということにしようと決め込んだ。




スクールバッグがやけに重く感じる。




ペタペタと廊下を歩いていると、
突然現れた影。




「森山さん??」




「ああ、汐留くん。」




私は作り笑いを顔面に貼付けて、
そのままその場を通り過ぎようとした。




だけど、人生思ったようにはいかないもので、
汐留くんの華奢な腕で行く手を阻まれる。




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