俺様彼氏の甘い罠




「 あたし購買行ってくるね 」


「 私も行くよ~ 」


「 いいよ。先に食べてて? 」


「 うん、分かった 」




お昼休み、購買の前に群がる人は
私たちの教室から丁度見える。




向かいの校舎の1階にある購買は
お昼休みになると人で溢れかえっていて
行きたいとは思わないところだった。




結花ちゃんが行くなら別だけど
”人混み苦手でしょ”って笑われて
返す言葉を失った私は結花ちゃんを
窓からそっと応援することにした。




「 ・・・・あ、結花ちゃんだ 」




急いで行ったのか広げていたお弁当を
片付けて窓から向かいに視線を向けると
丁度あっちに着いた結花ちゃんを見つけた。




身長高いからすぐに見つけられる・・・。




大変そうだな、なんて思っていたら
結花ちゃんのファンの男の子が
順番を譲っていて、羨ましいな、って
気持ちに変わってしまった。




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