未来に種
「……自殺なんて、最近の若いもんは命をなんだと思ってんだろうな。」
「……。」
春海さんも、悔やんでる。僕だって、悔やんでる。
彼女の話を聞けなかったこと。保護してあげなかったこと。死なせてしまったこと。
「お前、もしまたこんなことがあったら、」
「もう、ありませんよ。」
もう、絶対に。死なせたり…しない。
彼女の両親は泣きじゃくり、あの、警察署に一緒に来た女の子も、泣いていた。
こんなに沢山の人を苦しめるのが、分からなかったのかな。
もしも聞くことが出来るなら。
「(どうして、こんなことするんだ?)」
何が苦しくてこんなこと。
僕が死んだら、あの子に会えるだろうか。