恋の方程式

失ったもの

ーーーー翔Side


雪乃が先生の用事で、教室で待っていた時、侑がこんな話をした。
もし、この時こんな話を、しなければ俺たちは大切なものを失わずに済んだかもしれない。


「・・・どうするんだよ?雪乃ちゃんの事。」


「どうするって・・・」


「だから、雪乃ちゃんを振り向かせるための遊びって言わないの??」


「なんで、そんな事言わないといけないんだよ!!」


「翔は、まさか本気なの??これは、遊びだよね?」


遊び・・・

確かに初めは遊びだった。

だが、今は本気だ。


「侑、いいすぎですよ。」


「しょうがないじゃん!!翔ばっかり雪乃ちゃん独り占めして、俺たちにチャンスがないから。」


「まあ、そうですね。」



「ねぇ、今の話本当?」

雪乃!!!

「雪乃!?」

「雪乃ちゃん!?」

「雪乃さん!?」

「雪乃ちゃん!?」

「雪ちゃん!?」