LOTUS~あなたに出会えたから~
「あぁーライブ演りてぇ!」

暑さで忙しく溶けていくソフトクリームをベンチに並んで食べていたら大介が小さく叫んだ。
沈黙の中、私達の目の前をびっくりするほど大きな蜂が飛んでいった。

私はドキドキした。
何て声をかけてあげればいいのか分からずに、ただ彼の手を握った。

彼の手は私の手を握り返そうとはしない。
切なくて、頼りない気持ちに襲われた。
































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