パステルカラーの恋模様 2

ふたりの絆

「おいっ、ビールもう一本!」

「お父さん!」


あまりに居心地の悪い食卓なもんだから、思う存分お肉の味を楽しむ事もできない…。

多分、この肉がいつもより安い肉だったとしても、高い肉だったとしても、アタシきっと気付かない。


相変わらずお父さんの態度は激悪…。

しかもお酒が入って、ヒートアップだ。


「おい、お前」

「はい!」


食べ終わり、啓ちゃんは背筋を伸ばしてひょこんと座り直した。


「おい、われ。もし美園が宇宙人に連れ去られそうになったとしたら、どうするんじゃ!?あ゛!?」

「お父さん!!!」


お父さんは酒に酔うと、方言が混じる。生まれはバリバリの九州。


「えっと…まず交渉します!それでもだめなら、俺が身代わりになります!」

「啓ちゃん――」


も〜〜真剣すぎ!健気すぎ!
でも、ちょっと嬉しい――


ハッ!
いかんいかん!
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