君色Diary
「待たせてごめんね。食堂でいいんだよね?」


「あ、うん!」



「うーん……」と考えていると、パッと立ち上がった葉月に、慌てて返事をする。

葉月はそんなあたしを見て笑うと「じゃ、行こっか」と歩き出して。



「葉月、今日は部活、何時間やるの?」


「今日は短かったよ。たしか二時間くらい」


「そっかぁ。陽向くん、部活のあとに、また空くんとバスケやるなんて、よく体力もつね」


「……そうだね」



歩きながら話していれば、急に暗くなった声。

それに思わず葉月の方を向けば、さっきみたいに、寂しそうな顔をしていて。


……んん?

今、陽向くんの話になった途端、雰囲気変わった……?

そういえば、昼間も陽向くんの名前出してからだったような……。

これは気のせいじゃないよね?



< 121 / 373 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop