君色Diary
「茉莉花は、好きな人と行くって。だから……俺も、皆と行くから」


「本当に……?」


「本当に。約束」



空くんはそう言って頷くと、ゆっくりとあたしを立ち上がらせてくれる。

そのままあたしの手を引くと、体育館へと向かって。



「とりあえず、皆のとこ、行こ。無断で連れてきちゃったし、葉月あたりがうるさそう」



笑って歩く、空くんをじっと見つめる。


花火大会。


そのときに、絶対、この気持ちを伝えなきゃ……。


そう思いながら。



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