転校生は憧れの人
憐くん……。
心臓が激しく波打つ。熱を帯びた身体が硬直して、1ミリも動けない。
何でそんなこと言うの?
何でそうやって笑うの?
何でこんなにもドキドキさせるの?
……ねぇ、教えてよ。
「行こっか」
「……え?」
突然のその声に、私は小さく声を洩らす。
すると、憐くんは私の返事より先にスタスタと歩き出した。
私はその姿を追いかけて、右足から踏み出す。
胸に抱いたサイダーをもう一度握り締め、私はグラウンドへと向かった。