転校生は憧れの人



また逢うことが出来たのに。


前よりもずっと仲良くなれたのに。


私のことを彼女って言ってくれたのに。



……何でこうなるの?



嘘なんかつかなきゃよかった。


せめて嘘なんかつかなきゃ、きっとこんなに苦しい思いなんてしなかったのに。


今更そんなことを思ってみても、遅すぎるのはわかってる。



――だけど。



大好きだから。


今までも、これからも、ずっとずっと憐くんが大好きだから……。


私は泣きそうなのをぐっと堪えて捜索を続けた。


どこにいるの、憐くん!


込み合うロビーの中、絶対に見逃すまいと隈無く目を凝らす。


そして――。





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