素敵に政略結婚♪◆

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ここが内科でーー小児は向こう

病院についた志保は春乃を丁寧に案内してくれた。


「--ひ・・広いですね。」

「まぁ…ね。」

待合室も吹き抜けで十分に外の光を感じられて
病院とは思えない広さに春乃は
きょろきょろする。


「ここは保養施設も兼ねてるからーー」

志保は少し言葉を濁す。





春乃の家は旅館やホテルなどを経営する会社だ。
最近ではリゾート開発も手掛けていて、
柳瀬川家と提携を結び
リゾートでの保養施設を新規事業として立ち上げたばかりだ。

きっと、
保養施設という言葉で
無理やりな『政略結婚』を思い出すと思ったのだろう。


そんな志保の気遣いをうれしく感じた。





「志保さん・・・。
 私は、政略結婚でも建志と出会えてよかったと思っています。
 
 だから、気を使わないでください。」


「春乃さん・・・なんていい子っ。」

志保は春乃をぎゅうっとハグした。
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