恋のレシピの作り方
「それで? 奈央は今、あの超有名ホテルレストランで働いてるんだろ? どんな感じなの?」

 桐野が前のめりで興味津々に聞いてくる。

「うん、それなりに忙しいし、失敗もするけど、満足してる」

「そっか」

「みんな男の人ばかりで、女は私だけ、しかもほとんど年下なの、だから、自分の知識と経験をみんなのために生かせればいいなって思ってる」


 桐野は奈央の話しに、時折頷きながら聞き入っていた。
< 87 / 457 >

この作品をシェア

pagetop