sweetly
煙を吐き出しながら、ふと思い出が甦った。






―――――

「千代子さんは、俺がいなくても平気でしょ?」



いつも爽やかな笑顔で笑うかれが、淋しく笑う。


なにも言えずに俯く私。



「あの子にはおれが必要だから。」



そう言って小さくなっていく背中。









大学生の時に約1年間付き合った。



最初はかわいい後輩くらいにしか思ってなかったのに、
一生懸命想いをぶつけてくる彼に惹かれていった…








「さて、仕事しよ。」




私は、また集中してパソコンと格闘した。




< 20 / 56 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop