sweetly
けーちゃんは、何も言わずテレビを消した。


「俺、明日早く出掛けるし寝るね。」



そう言い残して寝室へ行くけーちゃん。



酔ったあたしは思考回路がぐちゃぐちゃで、
でもとてもけーちゃんが怒ってるのはわかって。



うっ…


涙が出てきた。


酔っ払うと感情もぐちゃぐちゃだ。





声を殺して泣いていると、背中に暖かいものを感じた。





「っ…ごめんな、さいっ。」
嗚咽で上手くしゃべれない。


「泣かないで、ちょこ。ごめんねは俺の方。」



私を自分の方に向けて、私の頬に両手を添える。






「ねぇ、ちょこ。今日は何の日?」



優しく尋ねられて、余計に涙が出た。




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