死神と私
*新しい生活
「おーい!水香ーっ!もう10時半だよぉ!」

「んー・・・・・」

大きな声を出されて不機嫌そうに起きる水香。

水香の事を起こしたのはミズキであった。

ミズキか…和也じゃなくって…。

ミズの後ろには千愛姫が居た。ミズキは千愛姫のところに行き,なにやら話をしている。

何の話をしているんだろう?

気になりつつも睡魔が一向に引かない。

だけど何かが違う。この中・・・・・。

いつもより違う。視界がぼやけてくる。

「キャァァァァァッ!」

千愛姫の悲鳴が部屋に響き渡る。

後ろには和也とは違う,黒いフードをかぶり,鎌を持っていた。

そして緑色の髪の毛をしていて腰まで長く届いている髪の毛。

女の死神だろうか。

フフフフ...と不気味に笑う声が聞こえる。

良く千愛姫を見ると女の死神に鎌で刺されていた。

指されていた場所までは分からない。だけど確かに刺さっている。

「千愛姫いぃぃぃぃぃぃっ!」

ミズキが泣きながら叫んでいる。

だけど冷静でいる私。何でだろう。

どうしてこんなにも悲しくないのだろうか。




そして女の死神は私に向かって不気味な笑みを向けて言った。














「紅蓮の季節がやってくるとき…次は…誰にしようかなぁ…?」















そう言って,カーテンを開けて窓を通り抜けて行ってしまった。
< 12 / 14 >

この作品をシェア

pagetop