ラブ・ストーリー~可愛くない女~
「‥それじゃあ、みんなで辞めちゃいましょうか。」


‥はっ?


黙って話を聞いていた正直先生がテーブルに頬杖をついて、ニコッと笑った。


綾乃先生も驚いた顔をして正直先生を見ている。


「何言って‥」


「保護者と不倫して自棄になってる主任保育士と、子どもみたいに自分の感情を押さえられなかった若手保育士。それに、保護者に嘘をついた新人保育士。みんな、『保育士失格』でしょ?」


私の言葉を遮るように、正直先生が言った。
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