ラブ・ストーリー~可愛くない女~
「‥もうここで大丈夫です。止めて下さい。」


私は俯いたまま、タクシーの運転手に言った。


「‥送って頂いてありがとうございました。」


「みゆきちゃん‥何か困ったことがあったら連絡してね。」


私がお礼を言うと、秀人は名刺をくれた。


「お騒がせしました。じゃあ‥。」


私は名刺を握りしめたまま、逃げ出すように歩き出した。
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