Dreamers-夢物語-


自分の部屋に戻り、勉強を再開する。
シャーペンを握り締める。
半分字で埋まってるノートにシャーペンを滑らせる。
勉強しなきゃ、点貰えないからな。

この前、成瀬の家に行ったとき、あいつが俺と同じ夢を持ってることを知った。
最初は冗談だと思っていたが、あいつの目を見たら本気なんだって。
俺の将来の夢は保育士。
ガラに合わないとか母親に言われたけど、本気でなりたいんだ。
保育士。
きっかけは、名古屋にいたときのこと。
隣ん家の小学1年生の面倒を、1日だけ見ることになったのがきっかけだ。
俺はそんとき中学2年生。
進路や将来のことを考える始めていた頃。
母親が遠出をし夜まで帰ってこないために、俺が面倒を見ていた。
まだ小学生になりたての子だったから、凄い元気でやんちゃで。
マジで、鬱陶しいぐらい五月蝿くて。
でも、一緒にゲームやったり一緒に飯食べたり、出掛けたりしたら、凄く可愛いなって思ったんだ。
自分の弟みたいで。




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