僕のとなり。
あなたの後ろ。

   「新しい恋しろよ?」

 あなたはそういって笑っているような気がした。


 
  無理だと思う。私には、俊しかいないから。





  今日、告白されました。純という、俊と仲がよかった、ちょっと不良っぽい子です。

  私は、付き合うことにしました。愛してる人に愛されない辛さを誰よりも知っているから。

  でもきっと、私はこの人を愛せない。でも、前に進む。

  
 「付き合ってくれるのは嬉しいけどさあ―好きなんかじゃない男と付き合わないほうがいいよ?」
 
  『え?』

 「まだ、俊のことが忘れられないんでしょ?」

  『違う…私純のこと好きだよ?』

 必死に嘘をついた。

  でも純は笑いながら

 「ちょっとずつでいいから…俺が好きにさせるから。俊は忘れなくていいから。」

 と言った。
< 17 / 24 >

この作品をシェア

pagetop