キミが望むのなら
「この公園をお昼はのんびり散歩して、夜はこのベンチで夜空の月を見上げるんだ」
「うん、いいね」
「その時はもちろん、手をこうやって繋いでね」
繋いでいる手を、そっと上に上げた。
「そうだね」
ニコッと俺に微笑んでくる。
「ねぇ、桃香」
「ん?」
「俺と、夢を追いかけてくれてありがとう」
「え……?」
綺麗な瞳が、俺をしっかりと見る。
この瞳は、俺の心を掴んで離さなくなる。
「桃香が居たから、俺は夢を持つことが出来た。そして、次の夢を見ることも……」
「……悠君」
「だから、これからも同じ夢に向かって一緒に歩んでほしい」
「っ……」
「4年前にも言ったけど、もう一度言わせて?」
「……」
キミに出会えた奇跡。
キミが俺を好きになってくれた奇跡。
そして、2人で夢を叶えた奇跡。
これからもずっとキミと―……