プライマリーキス 番外編&溺愛シリーズ
「ギリギリだったね」
「……いつも」

「何?」
「長い……です」

「君の感じる顔をたっぷり見るには、そうするしかないよ。それともイヤだった?」

「イヤじゃないけど……ミシェルに合わせる顔がないです」
 残り、十五分。遅れてくるとして、二十分。

「さあ、支度しようか」

 ようやく離れた僕にホッとした美羽を見て、僕は忠告の代わりに首筋にきつくキスマークを残した。

「相手が女性でまだ良かったよ」
 と言うと、美羽はぞっとしたような顔をしていたけれど。


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