天使の舞―前編―【完】
…場所は、先程のアマネの部屋に戻る。


そこには、血相を変えて窓から飛び込んで来た、アマネの姿があった。


さもあろう。


大切な大切な、大好きな女性が、自分の目の前で連れ去られたのだ。


かく言うアマネも、キャスパトレイユに、同じ仕打ちをしているのだが。


そんな事は今、全く問題ではないようだ。


「おのれ!キャスの奴!
何処へ行った?」


乃莉子を問い詰めるアマネ。


「分かりません。」


怯えるように答える乃莉子。


乃莉子は怒りの形相のアマネを見て、恐怖を覚えた。


『悪魔』


この言葉が、頭に浮かぶ。


これが、魔界の王子…。


鬼気迫るアマネの様子を見て、乃莉子は体が震えた。


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