天使の舞―前編―【完】
シンシアは穏やかな笑顔を、今度はアマネに向けた。


「そして、あなたがアマネね?」


「・・・・・・・・・・。」


アマネはシンシアから目が離せずに、黙って一礼する。


明るい色の緩く波打つ髪。


朗らかな、春の陽射しのような雰囲気。


愛らしく、無邪気な笑顔。


天王妃シンシアは、まるでキャスパトレイユであった。


「アマネ。久しいな。」


ウェルザも嬉しそうに、アマネにも声をかける。


「ご無沙汰致しております。
・・・覇王様。」


「早速だが、お前がここに居る事、アカツキは知っているのか?」


「・・・。・・・いえ。」


アマネの言葉を聞くと、ウェルザはシュカを呼んだ。


「アカツキを、ここへ招け。
話がある。」


アマネは大きく目を見開いて驚いた。


「覇王様!
それは、どういう・・・?」


「アマネ、案ずるな。
話をしたいだけだ。
シュカ。行け。」


シュカは深く一礼すると、謁見の間を後にした。

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