君の背中








翌朝、彼女は自分の部屋へ寄ってから出社するために俺より少し早く目覚める。床に脱ぎ捨てた服を再び身に着けていく姿を、俺は彼女と朝を共にするたび見つめる。


しなやかな首筋から、流れるような腰のライン。スッと浮き出る肩甲骨。


俺に背を向けて着替えるその背中には、彼女が未だ気付かぬ無数の所有印。


彼女は背中の印を皺一つないブラウスの中に隠し、今日も凛とした姿で仕事を華麗にこなしていく。


彼女も知らぬその秘密を見つめ、俺は口元が緩むのを感じた。








< 2 / 2 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

光へ
☆run☆/著

総文字数/305

恋愛(純愛)1ページ

表紙を見る
白の吐息
☆run☆/著

総文字数/227

青春・友情1ページ

表紙を見る
スーパーママは18歳!
☆run☆/著

総文字数/24,179

その他54ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop