月夜の翡翠と貴方


「それで……僕は、スジュナと暮らしたい。この劇団で、皆の新たな家族として、スジュナを迎えて欲しいんだ」

ラサバが一通り話し終え、劇団の者たちの様子を見回した。


「…………………」


…皆、呆気に取られていた。

当然の事だが、いきなり家族が娘を持っていて、それが奴隷屋から買った子供だなんて聞いたら、誰だって何も言えない。


「………えーと」

とりあえずこの沈黙をどうにかしようと、俺は付け足しの言葉を言うことにした。

「とにかくラサバさんは、スジュナちゃんと暮らしたいだけなんです。二年間一緒に過ごして、もう手放せない存在になってるんですよ」

そう言うと、劇団員達は顔を曇らせた。


俺の事は、もう変なごまかしはしたくないというラサバの意志で、ありのままに説明した。

この二日間、スジュナのことを見てくれていた人だ、と。

そして今スジュナは、ルトの連れである女性が、見てくれていると。

最初こそ劇団員達は、何故関係のない人間を、と言っていたのだが。



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