月夜の翡翠と貴方
肝心なところで、賢くないんだから。
仕方が無いから、助けてあげる。
せいぜい運がいいと、思いなさいよ。
ガサッ……
ポニーテールを舞わせて、女は木の枝から飛び退いた。
*
「…ん」
気づけば、寝ていたようで。
身体の節々が、ギシギシと痛む。
痛みに眉を寄せながら、目を開けた。
…見えたのは、やはり鉄鋼の柵。
薄暗い空間のなかにある、檻。
…閉じ込めたのが、ルトだったら良かったのに。
それならば私は、ずっとずっとここにいるのに。
「………ふ」
自分で考えておいて、笑えてくる。