フェイス
「風音!」


 それは助け舟だった。

 空気を読まない男、桐渕春平。

 こういう場合、春平が関わると話が爆発する。

 一気に収束する。


「お、ペット君じゃん」

「ペ、ペット?」


 早速、不良が“不良王子”の地雷を踏んでしまった。

 生徒会に属していながら密かにそう呼ばれる。

 王子かどうかは別として、多分、時永よりも恐ろしい存在。

 あの男と違って信念のためなら人を殴れる。

 先輩だろうと何だろうと容赦はしない。
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