クランベールの甘い日々 〜クランベールに行ってきます 番外編集〜
「ただいまぁ」


 扉を開けて蒼太が声をかけると、奥から父の声が聞こえた。
 父は地声が大きい。


「遅かったじゃないか。結衣はどうした」
「連れてきたよ。なんと、金髪のカレシ付き」


 おどけたような蒼太の声に、父は更に大声で怒鳴る。


「金髪? そんなチャラチャラした不良は許さん! 連れてこい! 説教してやる!」


(お父さん、声大きい……。全部聞こえてるんだけど……)


 車庫から玄関へ向かいながら、結衣は大きくため息をつく。


「ちげーよ。本物だって。外国人」

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