クランベールの甘い日々 〜クランベールに行ってきます 番外編集〜
 結衣が呆気にとられて尋ねると、ロイドはスプーンを手に取り、嬉しそうに答えた。


「一度挑戦してみたかったんだ。十分以内に食べきると、おまえの分も合わせてタダになる。おまえは、ゆっくり食べていいぞ」
「……うん」


 言われなくても、そうする。
 まさかクランベールにも、こういう大食い早食いイベントがあるとは思わなかった。

 量的には、ロイドにとって楽勝だろうが、早食いの方は大丈夫なんだろうか。

 店員が時間をセットしたタイマーを、パフェの横に置いた。
 ボタンに指を乗せて、ロイドに尋ねる。


「準備はいいですか?」
「あぁ」
「用意、スタート!」


 合図と共にタイマーのボタンが押され、同時にロイドも食べ始めた。
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