first kiss
「未来…
確かに、ママにもう会うことはできない。
ママも未来ともっともっと一緒にいたかったと思う」
未来の身体が震えている。
声を殺して泣いている。
声を殺して泣く姿は、野ばらそっくりだ。
頑固なところも、明るいところも…
「でも天国の上から未来をずっと見守ってる。
一生懸命未来を産んでくれたんだ…
未来が病気や怪我しないように、ずっとずっと見守ってくれてる」
未来が、僕の言葉をどれだけ理解したかは分からない。
でも、それでも伝えたかった。
野ばらと僕がどれだけ未来を愛しているか。
目の前にいなくても
抱きしめることができなくても
それだけは、ずっと変わらないこと。