イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
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「ちょっとスーパーに寄るね〜」


小柄な見た目よりもやたら重い拓海を、うんしょっと子ども椅子から降ろす。

お母さんに頼まれた買い物メモを見ながらカゴに品物を放り込み、混んでるレジに並んだ。


「ママ」


重いカゴを片手に待ってると、待ちきれなくなった拓海があたしの服をぐいぐい引っ張った。

見下ろすと、大きな澄んだ瞳がじっと訴えるようにあたしを見てた。


「ママ、マーマー」

「ごめんね、もうちょっと待ってね」


あたしたちのやりとりに。

周りの口さがないおばちゃんたちが、途端にひそひそ話を始めるのが聞こえる。


「ほら、あの子ママだって」

「え、あの子3歳くらいよね? 一体何歳で産んだのやら」

「最近の子は……」


(またか)


いやな人たち。

心の中でべぇ~っと舌を出しつつ、あたしは涼しい顔をしてた。

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