イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「えええええええ!

何だってぇぇぇぇぇぇえ」


突然のあたしの狂ったような叫び声に、圭輔さんはソファから転げ落ちそうになった。

あたしは怒り狂って、その圭輔さんの襟元をつかんで叫んでた。


「何やってんのよ!

5年前、子ども作らなかったの!!バカバカバカ!!!」

「……え?」

「もう!

せっかくうまくいったと思ったのに!!」


襟元をあたしにつかまれたまま、目を丸くする圭輔さん。


「ちょっと、ミソラちゃん、何を……」

「どうしてくれるのよ!

あたしの拓海を返してよ!

もうイヤ!」


涙ぐみながら。

――唐突に思い出してた。
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