イノセント・ラヴァー *もう一度、キミと*
「んじゃ、今から行ってきてよ」

「……なんだって?」


もしかして、このタイミングなのかもしれない!!

あたしは急に力が湧いてきた。


「彼女さんは、あなたに未練があるからさ。

今から行って、美咲さんに思い出を作ってあげてよ。

そうしないと、今度はあたしが彼女さんに刺されちゃうから。

あたしだって恨まれるのはイヤだもん。

ほら、電話して。

――今すぐ! ほら!」

「……」


あたしは、半泣きになりつつ、何とか言った。


もうやだ。

サイテー。


気おされてケータイを取り出す色男からよろよろと離れると。

激しい自己嫌悪にさいなまれながら、あたしは気分的にへとへとに疲れて現代に戻った。


もう、いったん休みたい。

疲れた。
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