六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
「そんなの、ちゃんと勉強して選挙に受かった人がやりなさいよ。
高い報酬もらってるんだから」
「…………」
「そーだそーだ!
それでお前らは良いかも知れねぇけど、姉ちゃんはどうなるんだ?
姉ちゃんには姉ちゃんの人生があるんだよ!」
二人の言葉に、伊奈は表情一つ崩さなかった。
だけど。
「……占いで国が救えるわけはない。
お前達が本当に欲しがっているのは、こいつの体だろう」
瑛さんのクセのある声に反応して、わずかに眉毛が動いた。
「……先代夢見姫は、ずっと音羽の家にいた。
まりあも連れていく必要はないはずだ。
本当に、占いと念力だけが目的ならば」
そうだ。
夢を見たり、念じたりするだけなら、どこででもできる。
だけど何故、あたしはさらわれそうになったのか……。
瑛さんが言葉を続ける。