六花の翼〈リッカ ノ ツバサ〉【完】
「今まで、ありがとうございました」
「いや……すまない、
仕事を途中で投げるような真似をして」
「貴方が決めた事じゃないでしょう?
留衣さんが……」
「それは、そうだが」
彼は珍しく、うなだれたようだった。
狭い押入れの中で。
あたしの寂しさが、伝染してしまったんだろうか。
……そうなら、良いのに。
「もし……もう、二度と会えなくても」
口が、勝手に言葉を紡ぐ。
「ずっと、幸せでいてくださいね」