遊びじゃない

更に、あっちにはちゃんと可愛くて素直で、あと何だっけ…若い?華奢?

……あ~もうどうでもいいけど、いずれにせよ私にはないものばかりを持ってる婚約者がいたってこと。


ちゃっかり安全パイは残して遊ぶなんて、それはちょっとナイんじゃない?
そんなことするなら特定の彼女は作らないで遊びまわってる男のほうがよっぽどましよっ!

……まし、か?う~ん、違うか。どっちもダメか。

「ダメだ…逆上せる。」

狭い浴室はすぐに湯気で充満して、私の思考をもぼんやりまとまらなくしてしまうようで。

それでも、バスローブを羽織って冷蔵庫から取り出したミネラルウォーターで喉を潤しながら、あいつの不可解な言動だけは問い詰めないと、と思
った。


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