届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

戸惑ってだけ。

冗談だと思ったから。

だから、口からデマかせばかり出てくる。

「口約束だけなら、今日が日勤とか教えないよ。」

「じゃあ、本当にご飯に連れて行ってくれるの?」

「はい。」

この病院で。

ううん。

多分…

産まれて初めて。

お兄ちゃん以外から、こんな優しい笑顔を向けられたの。

だから…

ジーンって胸の真ん中が熱くなって。

痺れるような感覚が広がった。

そんな胸の感覚が。

思考力を停止させちゃって。

本当に霧生くんとご飯を食べに行く事にした。

ちょっぴり。

お兄ちゃんに後ろめたかったけど…。

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