届カナイ愛ト知ッテイタノニ抑エキレズニ愛シ続ケタ…

36 記憶されたカラダ


あの日以来、毎日のように尚吾や秀と一緒だった。

別に一緒に居たくているわけじゃない。

あたしにとっては暇つぶし。

秀は…

あの妊娠騒動で恩を感じているらしくて。

気にかけてくれていて。

いつものファミレスに行くと、必ず声をかけてくる。

それがきっかけになって。

尚吾やその友達とかが勝手に集まってきて。

いつの間にか一緒にいる。

尚吾と秀のいつも一緒にいるメンバーが分ってきた。

小太りで体格がよくて。

初めて見たときは、双子かと思ったくらい似ている亮太(りょうた)と丘芹(おかぜり)。

尚吾と秀はイケメンチームだったら、丘芹と亮太はお笑いチームかな?

常日頃、女の話か恋の話のみ。

毎回振られては次々に相手を変えていって。

よくこんなに女の子と知り合うものだと感心するくらい。

しかも、毎回あたしに恋愛相談してくる。

「美沙ちゃんが、元彼と寄りを戻したんだけど…」

「なっちゃんが、プレゼントみんな売っちゃうんだ…」

なんて、16歳が14歳に相談するな!!

って、言うんだけど。

彼らは決まってこう言い返す。

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